紺碧の夜に

140文字では足りない にじみだすような思い

読書記録 #6

 

脳男

脳男 (講談社文庫)

脳男 (講談社文庫)

 

読了日:2013/06/02

 

冒頭、一体この流れがどう「脳男」につながるのかと思っていたら、なるほど、そうでしたか、と。

ストーリー展開も、登場人物も飽きさせないし、病院内での爆弾テロ的な流れも先が見えなかったのでグイグイ読み進めれた。でも意外に謎解き自体は早くて、そのことの重きを置いた話ではないのねー。

鈴木一郎、この後どうなるんだろう。すごく気になる終わり方だった。

 

 

ナイチンゲールの沈黙(上)

ナイチンゲールの沈黙(上) (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)

ナイチンゲールの沈黙(上) (宝島社文庫 C か 1-3 「このミス」大賞シリーズ)

 

読了日:2013/06/06

 

バチスタが面白かったので、田口・白鳥シリーズに手を出してみた。

前作と同じく、上巻に白鳥はでてこなかった。

 

物語のあちこちで伏線が張られていて、いったいこれをどうやって収束させるのかな。

個人的には城崎と冴子カップルが好き。闇を抱えたカップルって興味をひくよねー!

読みだすとやはり止まらなくて、一気に読了。下巻が楽しみ。

 

 

ナイチンゲールの沈黙(下)

ナイチンゲールの沈黙(下) (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)

ナイチンゲールの沈黙(下) (宝島社文庫 C か 1-4 「このミス」大賞シリーズ)

 

読了日:2013/06/10

 

白鳥登場で大きく物語が動くかと思いきや、バチスタの時ほどの加速感はなく、殺人事件の犯人もフツーな感じで終了。この話に関しては、謎解き(犯人探し)は重要事項ではなかったということかな。

となれば、小児科の子供たちの心の動き・・・?

 

なんとなーく前作ほどの爽快感がなくて消化不良。というか正当防衛とはいえ「なんか死んじゃったからバラバラにしよっか!」なんて感覚、普通ないでしょ?そこは特に突っ込みもなく終わっちゃったけど、いいのかな・・・

 

と思ったら、これ書きながら理解した!

小夜のバラバラにしちゃおうという思いつき、元をたどれば幼少期に、母とその知人(桜宮病院だっけ?の院長)がやったこと(偽の死亡診断して隠蔽したこと)が無意識に意識下にあったから・・・なのか!?

となると、この流れは今後の因縁関係(?)につながるわけだ。なるほど、なるほど。

 

 

ジェネラル・ルージュの凱旋

ジェネラル・ルージュの凱旋

ジェネラル・ルージュの凱旋

 

読了日:2013/06/11

 

速水(ジェネラル)は完全に映画の「堺 雅人」のイメージで読んでたけど、カッコイイ!!救急医療の現実をまざまざと描いた話で、今まで読んだシリーズ3作の中ではイチバン好き。

 

「ナイチンゲール」と時系列としては同時期で、内容が丸被りな箇所も多かったけど、それは「同じ時間が流れてる」ってのを肌で感じる感があって許容範囲内。

さーて、寝不足になって困るけど、次作も読もう!

 

 

イノセント・ゲリラの祝祭

イノセント・ゲリラの祝祭

イノセント・ゲリラの祝祭

 

読了日:2013/06/16

 

シリーズ初の事件なし。会議に始まり会議に終わった一冊。

頭の弱い私には少々難しい内容であったわけで。でも作者の、医療と医療を取り巻く体制への危機感をひしひしと感じる一冊だった。

これを踏まえての次作、楽しみだー。彦根とシオンがどう絡んでくるのかなー。

 

 

ジェネラル・ルージュの伝説 海堂尊ワールドのすべて

ジェネラル・ルージュの伝説 海堂尊ワールドのすべて

ジェネラル・ルージュの伝説 海堂尊ワールドのすべて

 

読了日:2013/07/05

 

ジェネラルの若き日の話が収録されてるってことで読んでみた。

すでにこの頃から猫田さんが関わっていたなんて・・・。

やっぱりジェネラルは恰好いいな。

 

 

ブルーマーダー

ブルーマーダー

ブルーマーダー

 

読了日:2013/07/05

 

「インビジブルレイン」より先に回ってきちゃったので(図書館で借りてる)、渋々読了。

確かに「インビジブル…」を先に読んだ方がよかったかな。大体のあらすじが見えてしまったし、その後のビックリ展開も先に知ってしまったw

 

とはいえ、今回も姫川シリーズらしいグロさを兼ね備えた犯罪が起こってスリリングだった。

ヤクザへの潜入捜査。思わずwowwowドラマの「ダブルフェイス」を思い浮かべながら読んでしまった(しかも登場人物役者は西島さんカブリ)。

なんにせよ、期待を裏切らない面白さだった。

 

 

誉田哲也 All Works

誉田哲也 All Works

誉田哲也 All Works

 

読了日:2013/07/09

 

誉田哲也の過去の作品等振り返る本なのですが、目当ては描き下ろしの「女の敵」。姫川シリーズの話で、時系列で言えばインビジブルレインとブルーマーダーの間かな。姫と大塚が知り合った時のことを描いてます。

 

大塚はホントにイイヤツなんだなーって、コレを読むと思う。彼がシリーズ始まってすぐに亡くなってしまったのが悔やまれる。彼がいたら姫川班はいまとは全然違ったんだろう。

誉田氏のインタビューなどでは、彼が全作品を時系列で年表的な物を作っていると語っていて驚く。それがあるからこそ、これだけ緻密に書けるんだなぁ。

 

 

インビジブルレイン

インビジブルレイン (光文社文庫)

インビジブルレイン (光文社文庫)

 

読了日:2013/07/12

 

今回は、いつもほど姫の勘が冴えわたっていなかったような…。

そのかわり、まさかの姫のロマンス!菊田以外にいくとは!牧田、かっこいい~!映画だと大沢たかおが演じていたのですよね?ちょっと誉田さんの描写と一致しないけど…。

 

なにはともあれ、結末が悲しいね。柳井健斗も牧田も…なんて容赦のないストーリー。さすが誉田さん。

それにしても、最後の方は姫が菊田に全く興味を示していないのが「女ってわかりやす!」って感じ。そして、結局栁井は牧田に裏切られたと思ったままっていうのが、すごくいたたまれないなぁ…。

 

 

死神の浮力

死神の浮力

死神の浮力

 

読了日:2014/02/21

 

物語の題材が題材なだけあって、始終重苦しい雰囲気ではあったけど、よかった。

葉が絡むと『死』が途端に現実味を帯び、近しいものになる。

詩人だか哲人だかの引用が多くてよくわからない部分もあったけど、本筋はぶれなくわかりやすい。

 

山野辺の父が身をもって『死』を教えた辺りで、数年前に相次いで逝った愛猫と祖父を思い出す。

死は誰にでも訪れる。生とセットだ。

本城のラストはほぼ予想どおり。

千葉の言動は、私にはとても好ましい。サイコパスについて興味をもった。

 

 

Another

Another

Another

 

読了日:2014/02/26

 

綾辻さん初読み。

久々にホラーを読んだけど、これはちょっとショッキングすぎるぐらい死んでます。

 

途中色々と読みの寄り道してしまいましたが(まんまと作者の思惑にはまった感じ)、結果、予想は外れてしまった。そっちかー!みたいな。

 

しかし眼帯って…。おもっきり綾波意識!?

そしてこれ、誰もいない家で読んだら怖かったよ。不気味すぎ。

 

とはいえ、こんな分厚いのを一気読みしてしまうぐらい、引き込まれてしまった。

どうやら綾辻さんの中でも珍しいタイプの作品らしいので、続編読んだらちがうのも手を出してみよう。

 

 

マルドゥック・フラグメンツ

マルドゥック・フラグメンツ (ハヤカワ文庫 JA ウ 1-11)

マルドゥック・フラグメンツ (ハヤカワ文庫 JA ウ 1-11)

 

読了日:2014/03/02

 

久しぶりに浸かったマルドゥックの世界。

やっぱりこの世界は常に曇天のイメージ。

過去に読んだ「スクランブル」や「ヴェロシティ」の登場人物が出てきて懐かしさ満点。

なにやら新刊が発売されるらしいし、スクランブルが完全版になってるらしいので、読み直してみなければ!

 

 

Another エピソード S

Another エピソード S

Another エピソード S

 

読了日:2014/03/13

 

Anotherがホラー色が強かったのに比べて、これはミステリー色が強かった感じ。

3年3組の「災厄」も関わりながら、なんとなく切なさが漂う物語。幽霊目線からの自分の存在に対する表現が面白い。なるほどね~みたいな。

 

終演のネタバレはやはり「そこか!」的な。

いまのところ、綾辻さんには2戦中2負です。

そしてラストの一文。赤沢って・・・あの!?これは、このシリーズ続きそう。

 

一度読み終わってから要所要所を読み返すと、実はわかりやすい伏線だったと気付けるのでした。あーぁ。

それにしても、この装丁画すごく好き!

 

 

指し手の顔(上)脳男2

指し手の顔(上) 脳男2 (講談社文庫)

指し手の顔(上) 脳男2 (講談社文庫)

 

読了日:2014/03/24

 

「脳男」の続編ということで着手。

その後が気になっていた鈴木の話かと思ったけど、上巻ではほんの少しの登場のみ。

とはいえ名前は頻繁に登場してましたが(笑) あちこちで起こる事件と、ころころ変わる語り手が、読んでるうちにぐちゃぐちゃしてきて、最終的にどうなるのか!と。

途中で若干の飽きを感じてしまったことは致し方ないとしよう。

上巻最後の方でやっと本筋の事件が動き出して、下巻をすぐ読みだした。

 

 

指し手の顔(下)脳男2

指し手の顔(下) 脳男2 (講談社文庫)

指し手の顔(下) 脳男2 (講談社文庫)

 

読了日:2014/03/25

 

結局なんだったんだ、何が言いたいんだこの話は。最後まで掴めなかった。

イブの生い立ちも、潘が一人で語って終わってしまったし、なぜ鈴木が潘をあんな惨い死なせ方をしたのかも意味不明。

彼は感情ないのなら、わざわざあんなむごたらしくしないんじゃないのでは?

ともかく、続編を匂わせる終わり方だったけど、もし続編あるならもっと面白いのがいい。