紺碧の夜に

140文字では足りない にじみだすような思い

私の内蔵がおかしくなってしまう

私にとって泣くということは、息を殺してひとりで涙を流すことだった。決して悟られないように、決して女の武器にしないように。

そんな私が、盛大に涙を流しながらぐしゃぐしゃな顔で拳を突き上げ叫んでいるだなんて、10代の頃の自分に教えてあげたい。

 

the HIATUSの楽曲「Insomnia」。ZeppNAGOYAに集った同志たちと共に、ただひたすら叫び、拳を突き上げていた。

 

Save me
Save me
Save me
Save me

Oh,oh,oh,oh,oh

 

初めてこの歌を耳にした時、初めてこの歌を生で聞いたとき、心が震えた。いや、ちがうな。心が震えたとかいうと詩的なんだけど、もっと具体的に言うと、内臓が震えた。言葉通り、身体の内側にある臓物たちがブルブルと振動したのを感じた。

あれは何だったんだろう。身震いみたいなものだろうか。あるいは、反射的に涙と感情を抑え込もうとしたせいだったのかもしれない。

 

たすけて!
たすけて!
たすけて!
たすけて!

 

そう叫び唸る。作詞は細美武士

 

体が千切れてしまいそうな絶望からの叫びだったのかもしれない。けれども今は、笑って話せる過去のことになった。一緒に叫ぶ同志たちも、みな笑顔だ。発している言葉は、「Save me」なのに。

これほどまでに私の心(と内臓)を震わせる曲は、いまのところこれだけ。ライブのたびにこんなに内臓ブルブルさせられて、いつかどこかおかしくなってしまうのではないだろうか。

 

細美さん、結婚、おめでとう。きっとあなたは「何も変わらねぇよ」と笑うのでしょう。でもね、これからのあなたの曲が詩が、いままでよりさらに、楽しみです。